2013年京都の旅。最終夜。~期待以上~

~前回までのあらすじ~
2013年1月のことじゃった。
ウチは茨城からはるばる京都まで行ったがじゃ。
そこで、伏見を中心にあっちこっち歩き回り、気がついたら夕刻。お腹が減ったウチは店を探そうと思ったんじゃが、自分自身へのお土産がまだじゃった事に気がつき、地酒を買いに向かう事にしたぜよ。


昼間に通ったアーケード、大手筋通りに”油長”っていう店があったのを思い出し、そちらへと足を向ける。
店に着き、店内に入ると酒の販売のほかに奥にカウンターがあり、そこで酒が飲める造りになっている。どうやらちょっとしたおつまみも提供しているようだ。ちょっと立ち寄ろうかとも思ったのだが、カウンターは混み合っておりゆっくりと飲めそうにもない。とりあえず何か酒を買おうと探していると、純米大吟醸であるにも関わらず4合で1000円という破格の酒を発見。古都の雫という酒で、これを3本購入した。これは、去年の京都旅行で学んだ事だが、4合瓶でも3本になると持ち歩くのに邪魔になる。お店で宅配便の手配をしてくれるそうなので、お金は余計にかかるがお願いする事にした。後日、アパートに届いた酒を飲んだ感想は、吟醸酒特有のフルーティーな香を楽しめ、端麗辛口の味わいであるが、そこまで辛くはないのですっきりと飲めるお酒。値段で考えると十分美味い酒である。

さて、自分用の酒も手配した。

改めて・・・腹が減った・・・。

よし。店を探そう。路地に入ればきっといい店がある。
ほら。あった。路地作戦大成功だ。
ウチ好みの外観。

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ここは当たりだと直感が囁いている。よし。今日の夕飯はここで決まりだ。

店に入ると、まだ店を開けたばかりだからだろうか。客はおらず、案内されたカウンター席に腰を落ち着けた。

席数はそれほど多くなくこじんまりとした店に見える。。

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隅から隅まで掃除が行き届いているようで店内の空気がすがすがしい。これは期待できるぞ。当たりどころか大当たりじゃないか。これもお稲荷さまのお導きかもしれない。感謝感謝。

お品書きを見る。

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ぉぉぅ。どれもこれも美味しそうじゃないか。迷うなぁ・・・。

和牛すき焼き膳。すき焼きで和牛で1500円か。すき焼き、悪くない。よし。これにしよう。
しかし、ウチの考える”贅沢な食事”ってのはウナギだったりすき焼きだったり。どうしても決まったものになってしまう。これじゃ浅草で飲み食いしているのと変わらないような気もする。しかし、こう考えると夕飯が牛というのは意義がる事になる。
牛を食べる習慣がなかった日本において、明治天皇が明治5年に牛鍋をお召し上がりになった事から、牛肉食が受け入れられた。今回の京都旅行、明治天皇の陵に御参拝する事から始まったのだが、明治天皇が召し上がり日本中に広がった牛食を京都旅行の最後に頂くのはこれ以上ない旅の締めくくり方だろう。
うん。実に有意義だ。

さて。すき焼きを食べて酒を飲まないわけにはいかないのだが・・・。
こういう店だとビールはエビスが定番だろう。エビスビールは確かに美味しいし間違いがないビールだ。こういう店の雰囲気にもピッタリだ。だが、あまりにも当然すぎて、お品書きに書いてあっても、「ふーん、やっぱりね」くらいにしか思わない。無論、喜んで頼みはするのだが。だが、この店。こうきたかぁ・・・。

「あ、すいません」
カウンター越しの板場に立ち手を忙しく動かしているご主人にかわって奥さんだろうか。
「はい。お決まりですか?」
「えっと、すき焼き膳下さい。それと、ハートランドビール、お願いします」

「お待たせしました。ハートランドビールです。すき焼き、今できますからね」

「頂きます!」

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まさか京都でハートランドビールと出会えるなんて。ハートランドビールはキリンのプレミアムビールで茨城県の取手工場でのみ生産している。ウチが住む茨城県守谷市は取手市の隣に位置しているので、なんだか京都で同郷の仲間に出会えたような嬉しさを感じる。ハートランドビール、それでなくとも美味いビールなのに、余計美味く感じてしまう。それと、ご主人の酒に対するさり気ないこだわりも感じる。これはいやがうえにもすき焼きに対する期待値が上昇してしまうぞ。

「お待たせしましたぁ。すき焼きです。ごはん、足りないようでしたら、おかわりできますからね」
「ありがとうございます」

小鍋仕立て。
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肉は別皿で自分で入れて食べるのか。

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ううん。いいなぁ。これだと、煮すぎて肉が固くならないし、慌てて肉を食べる事もない。自分の好きなように食べられる。それにこの肉、新鮮でいい肉だって、見た目でわかる。
肉を入れて・・・早く煮えないかな。

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煮えるのを待つ間に割り下の味見をしよう。どれ・・・。うぅん。これ日本人なら誰でも美味いって思うよ。いい味だしてるなぁ。野菜も・・・うん。しみてるしみてる。甘くて優しい味だ。
さて、そろそろか?いや。まだだ。・・・よし頃合いだ!

「頂きます・・・あっ・・・ふっ」

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これは・・・声でちゃうよ。美味い。期待以上の美味さだよ。ここ、大大正解だ。そして、これはあれだな・・・。

「すいません。月桂冠の京山水を・・・つけてもらっていいですか?」

「はい。お待ちどうさま」

煮て・・・待っている間に酒を飲んで。なんだか・・・楽しいぞ。

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おっと、危ない危ない。肉は残しておかなければ。割り下がたっぷりしみこんだ野菜と肉で最後にメシをかきこもう。

・・・。ふう。食べた食べた。飯のおかわり出来るって言っていたけどお腹が一杯だ。でも・・・気になるなぁ・・・。

「すいません。柚庵焼き、魚はなんですか?」
「いろいろ出来るけど・・・今日ならマスなんていいと思いますよ」
「じゃ、それ下さい。後、お酒のおかわり。同じもので」

うん。いい色に焼きあがっている。

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どれ、柚庵焼きはどうだろう・・・。

「うまい!」

すき焼きががっぷり四つに組んで相手をチカラで制するチカラの横綱だとすると、マスの柚庵焼きは小兵ながら巧な技で相手を制する技の横綱だ。魚の旨みをここまで引き出す漬けダレ。なんて曲者だ。すき焼き相手でも決して負けていない。美味すぎる・・・。

お店の雰囲気もいいし、それにこの金額でこれだけ美味い物を食わせてくれる。京都で、いい店を知ってしまった。

帰りがけに、旅行で伏見に来てたまたま立ち寄った店がここで本当に良かった、また近くに来る事があればまた食べに来ますね、と言うと、店の女将さんが一泊ですか?と聞くので、いいえ、これから京都駅に戻って新幹線で帰りますと返答をした。ウチの返事を聞いて女将さんは親切に、最初の駅で電車に乗ると一度乗り換えないと京都駅に着かないので、そこから少し歩くと違う駅があるから、そこから電車に乗るといいですよと教えてくれた。
その言葉に正直に従った。

帰りの新幹線まで、まだ多少時間がある。京都駅の中をすこしぶらつきながら時間をつぶす。

それにしても、明るい時間の京都駅には縁がない。早朝か日が暮れた時間にしか京都駅に来ないので、いっつも周りが暗い。でも、それはそれでいいかもしれない。京都駅は夜も楽しい。

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さて、今日はたらふく食べて飲んだ。念願かなって伏見稲荷大社にもお参りできた。いい一日だった。
後は東京まで新幹線の中でゆっくり寝て帰ろう、と思うもやっぱり新幹線にはビールだよね。

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あまり飲み過ぎは体に悪いので、350ml缶で我慢。
丁度飲み終わった頃に、タイミング悪く車内販売のお姉さんがやってくる。ついつい・・・。

「すいません。缶ビール、ください」


今年も一年、ウチの駄文におつきあい頂きましてありがとうございました。
また来年もひとつ、御贔屓のほどよろしくお願いいたします。
それではみなさま。よいお年をお迎え下さい。

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