底が抜けるぞ。

安倍総理がTPP交渉参加を表明した。自民党内部でもゴタゴタがあったようだが、予定通りの運びとなった。

首相、TPP交渉参加を表明「未来の繁栄約束」

読売新聞 3月15日(金)18時6分配信

 安倍首相は15日午後6時から記者会見し、「本日、TPP環太平洋経済連携協定の交渉に参加する決断をした」と語り、TPP交渉参加を正式表明した。

 安倍首相は「日本だけ内向きになったのでは成長する可能性はない。TPPはアジア太平洋の未来の繁栄を約束する枠組みだ」、「全ての関税をゼロとした場合でも、我が国経済全体としてプラスの効果がある」などと語った。

 安倍首相はまた、TPPに参加することで日本の農業が崩壊するのではないかとの指摘に対し、「(農家の)不安や懸念を心に刻み、交渉に臨む」と述べた。


農家の不安や懸念を思いながら、交渉参加に臨むとはいささか矛盾を感じるのだが。
さて、同日の午前中にはこのような報道も流れた。

3.2兆円の経済効果=農業生産は3兆円減―政府のTPP試算

時事通信 3月15日(金)9時45分配信

 政府が環太平洋連携協定(TPP)に参加した場合の影響を分析した試算が15日、分かった。複数の政府関係者が明らかにしたもので、貿易の自由化に伴う輸出拡大や内需刺激で、国内総生産(GDP)を0.66%押し上げ、3兆2000億円の経済効果を見込む。コメなど主要な農産品の関税を撤廃すれば、農業部門の生産額が3兆円減少するとみられるが、輸出拡大などが農業でのマイナス効果を相殺するとした。
 安倍晋三首相が15日、TPP交渉へ参加表明するのに合わせ、政府試算を公表する。
 政府はこれまでに、米国、豪州など9カ国によるTPPに参加した場合、GDPが2兆7000億円増加するとの内閣府の試算を公表している。 


ようやく具体的な数字が表に出てきた。単純に計算するなら、農業の3兆円を犠牲にしても2千億円の儲けしか出ない事になる。こんな数字を早い段階で発表すればTPP交渉参加への理解など得られるはずもない。記者会見の前に出したのは、せめてものアリバイ工作だろう。

農業を捨てても、外国に食糧を求めれば良いと考えるのは間違いだ。食糧事情はすなわち国の安全保障問題でもある。食糧を外国に頼るという事はその国に日本国民の命を預けるという事である。外国交渉でもその国に強く物も言えなくなる。国防をアメリカに頼りすぎるあまり、アメリカの言う事には逆らえず、今回のTPPのような結果を見る事になる。

農業をはじめ、地方経済を支えているのは一次産業だ。これまでも長引く不況の影響で、地方の一次産業は苦しい状況が続いていた。本来ならば、農業などそれ一本で食べていける強い産業構造に立て直す方が先だ。一次産業に活気が戻れば地方経済も上向き、地方が良くなれば国全体が潤うからだ。しかしここで”TPP参加”となれば、地方経済の底があっという間に抜ける恐れがある。

TPPに参加となれば、小規模農家は生き残るのは難しい。大資本による大規模な農業へと切り替わっていくだろう。地主と小作人というかつての構造に戻るだけなのだから、それはそれで良いのかもしれないが、貧富の差は間違いなく広がるだろう。

ともあれ、仮にTPPに参加して輸出が増加し、GDPが増加したとしても、これにより被る被害手当ての財政出動を考えた場合、国民の生活は中・長期的にはマイナスで、TPP効果が現れたとしてもそれは一瞬で終わるだろう。まさか、手当て費用を賄うその為の消費増税ではあるまいな。

長期的に考えて国民の生活が豊かになるなら良い。だが、どう考えても悪くなるようにしか思えない。
朝鮮をはじめ、日本周辺はどうもきな臭くて、致し方ない側面があるとはいえアメリカに不利な条件ばかり呑まされる、そう思えてならない。アメリカにこれまでガツンと言えなかった日本が突然変わるわけがない。

今は心配と失望感がただただ募っていくばかりである。

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