デフレ下での消費税増税は百害あって一利なし。

最近の報道を見るにつけ、腹に据えかねることがある。それは、消費税を軸にした政局の報道ばかりで東日本大震災の関連情報が隅っこに追いやられていることである。3.11には特集や特番まで組まれていたのだが、それが過ぎると、災害はもう、
「過去の事」
になってしまったようで、消費税増税を巡る政局報道が中心になっている。

もし、ウチに時間というエンジンと金という燃料があれば、この瞬間にも東北に行って猛烈に働きたいのだが、現実はそうもいかず、切歯扼腕の思いで日々を過ごしている。

さて、消費税増税の問題であるが、ウチの意見は
「ただちに今すぐ」
の増税には反対である。

今、優先すべきはデフレの状況から脱却することであり、このためには需要を創出する必要がある。つまり、GDPをいかに拡大するかが重要である。GDPとは国内総生産のことであるが、総生産とは供給であり、供給があるという事は需要があるという事(国内総支出)とイコールになる。日本経済が苦境に陥っているのはGDP(需要)が年々縮小しているからであり、これを拡大出来れば事態を打破する事が出来る。

GDPが縮小を続けている状況で増税を行った場合、消費が冷え込むのは誰でも容易に想像できる事であろう。消費が落ち込めばますますGDPは縮小する。それにより、政府の税収も減少するのだが、そのときにまた増税をすればますますデフレが深刻化しGDPは縮小し・・・といった増税による負のスパイラルに陥る危険性は確実である。このような状況に落ち込まない為にもGDP(需要)の拡大が必要なのだ。

GDPを拡大するには、前にも書いたがいかにデフレを脱却するかが鍵である。
労働者はすなわち消費者でもある。労働者の給与が減少すれば消費も減少するのは当然で、消費が減少すれば労働者の給与も減少するのだ。日本の現状はこれの繰り返しで、物価が下がることは単純に喜んでいい事ではない。そのツケは労働者、つまり消費者が最終的に支払わされるからだ。つまり、給与の削減・リストラである。
この状況の打破は民間には無理である。一社だけ適正な価格をつけても同業他社が同じ品質で安く値をつけていればその一社はたちまち倒産してしまうだろう。政府が健全な市場介入を行わない限りデフレからインフレへの転換は難しいだろう。
インフレへの誘導は何も難しい事ではない。政府が財政出動を拡大し、日銀が国債を大量に引き受ければよい。
デフレが起こるのは、貨幣という経済の血液が不足しているからであり、血液の循環がよくなるように輸血をしてあげれば健康を取り戻す事が出来る。
方法として、東日本大震災の復興には増税ではなく国債を増発する。これにより、デフレ脱却と震災復興が成し遂げられる。
ところが、民主党政権がやろうとしている事は増税である。しかも消費税の増税であり、政府自らデフレを深刻化させることに前のめりになっている。
復興財源を増税で賄うことは経済が悪くなり、景気が悪化すれば東日本の復興も進まない。被災地の復興が遅れれば遅れるほど、被災者は将来のビジョンを描く事が出来ず、生活に困窮し体調を崩し、最悪「死」に至ることにもなる。これは政治的な「殺人」である。

また、「社会保障との一体改革」というが、これjは『嘘』である。
繰り返すが、増税をすればデフレが深刻化する。デフレの深刻化は政府の減収に結びつく。そうなれば当然社会保障の維持は難しくなる。安定的な社会保障を実現するには名目GDPを成長させる以外に手段はない。

ちなみに名目GDPとは、生産額の単純な計算によって算出されたもので、これに対し物価の影響を踏まえて計算された実質GDPがあるのだが、修正を加えていない分、名目GDPは国民の実感に近いと言われている。

さらに、「財政再建」であるが、われわれが勘違いしやすい事は国の借金を返済する事が財政再建であるという認識を持っていることである。IMFの定義では「政府の債務比率(対GDP)の引き下げ」となっている。これは、欧州において増税がむしろ減収を招く事態を引き起こしている事例が頻発しているため、IMFは緊縮財政至上主義からの転換を余儀なくされたと思われる。このIMFの定義でいえば、名目GDPを成長させる事、つまりデフレから脱却する事、経済成長こそ財政再建に繋がるのである。
この事をもっと分かりやすく言えば、名目GDPが成長するという事は生産が増える事であり、つまり需要が増加する事である。需要が増えれば供給が増え、供給が増えれば雇用が増加し賃金も上がる。そうなれば、法人税・所得税の増加が見込まれ、政府の税収はプラスとなる。これこそ財政再建を成し遂げる手段である事は明白であろう。

消費税の増税とは、復興を遅らせ、社会保障を破壊し、財政再建も困難にすることである。
増税をすれば今現在の国民生活は破壊され、子供世代に回るツケを増大させる事になる。
デフレの状況での増税は百害あって一利なしだ。

今、政府が実施すべき事は財政出動をしインフレを誘導する事だ。インフレが進行し過ぎたときに増税することでインフレに歯止めをかける事が出来る。増税はそのタイミングで行うべきだ。

この稿を起こすにあたり、三橋貴明氏著、「メディアの大罪」をおおいに参考にさせていただいた。
書籍やインターネットで調べたり、話を聞いたりして得た知識は個々バラバラに頭の中に浮遊していたが、これを繋ぎ合わせて一つの考え方として集約するのに、三橋氏の著書の助けを借りた次第でる。

経済に対するウチの考え方は当然素人考えであるが、思考の方向は経済評論家の森永卓郎氏に近い。しかし、森永氏の意見は経済評論家の中では少数派のようである。ところが、インターネットで経済問題関連のブログなどを読むと、森永氏のような増税反対・財政出動の意見が多い。また、時局を取り扱う月刊誌などでも同様である。ところが、TVや新聞では何かと理由をつけては増税やむなしの声が大勢を占めている。大手マスメディアと素人が好き勝手に意見を述べるインターネットで意見が全く分かれるが、実感として今増税をすればどうなるか、多くの国民の悲鳴を代弁しているのは、残念ながら大手メディアではなくインターネットの素人たちである。

大手メディアは猛烈に増税キャンペーンを展開しているが、このメディアの声に惑わされずインターネットの片隅からではあるが、増税反対の旗を振り続けていこうと思う次第だ。

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この記事へのコメント

ゴンザレス
2012年04月17日 00:59
【「鯉のぼり」替歌】

 1.マニフェストの嘘とバラマキで
 度重なる嘘を誤魔化して
 ごり押し作戦で国会を行く
 高く上るは消費税

 2.天下りの夢と高額給料
 無能な政治家を操って
 立場は闇将軍裏首相
 増税目指すはダメ役人

 3.公金横領泥棒の官僚は
 使い込み年金の隠蔽に
 消費税増税を繰り返す
 おんぶに抱っこのミンス党

 4.不景気の波と死体の山
 度重なるリストラで貧困化
 それでも増税に突き進む
 悪徳政権ミンス党
2013年01月01日 12:28
付加価値の合計がGDP

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